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フォーエバー・パージのrage30のネタバレレビュー・内容・結末

フォーエバー・パージ(2021年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

『パージ』シリーズ、第5作。

やけに呆気なくパージが終わったと思ったら、終了時間を無視してパージを続行するものが現れると。

警備のしっかりした家を襲うのは、なかなか難しいものがありますし、シリーズのマンネリ感を打破する意味でも、面白いアイディアだったとは思います。
わだかまりのあった白人と移民が連帯するのも良かったし、最終的にアメリカ人がメキシコへ逃げるという、逆転現象が描かれるのも皮肉が効いていましたね。

ただ、その一方、パージ法を破るという、掟破りをした結果、ただの無法地帯…よくあるポストアポカリプスものの映画になってしまった気も。
『パージ』と銘打つからにはパージ法に拘って欲しかったし、例えば、パージ法に新たなルールを加えるなど、パージ法をアップデートしても面白かったかもしれません。

正直、白人至上主義者vs不法移民という対立構造も食傷気味で、アメリカの分断を描くにしても、もうちょっと新しい切り口が欲しいところ。
「お前らは利用されてるだけだ」という台詞もありましたが、個人的には分断の本質に迫っていく様な展開も見たかったかな。

一応、また続編が作られる予定があるみたいですけど、今度はメキシコを舞台にパージが行われたりするんですかね?
それはそれで面白そうだし、メキシコで移民として暮らすアメリカ人が描かれれば、これまた強烈な風刺になりそうな予感。
フランク・グリロが復帰するという噂もあるので、続編を楽しみに待ちましょう。
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