ちろる

ストレンジ・ハウス: 呪われた家の秘密のちろるのレビュー・感想・評価

3.8
何もない田舎町
お化け屋敷のように寂れた古屋
閉鎖的な街の住民といじめっ子

マルティナ・ヴィルトナーによる児童小説を原作にされている本作ですが、映像の雰囲気はスティーブン・キングのホラーでも数多く描かれてきた感じに近くて、これだけで何か始まる予感ひしひしとしたオープニングには期待度上がります。

まず、主人公のヘンドリックは背が高くてイケメンくんで、神秘的な美少女イダと惹かれ合う胸キュン展開も交えながらいい感じのジュブナイルホラーの幕が開けます・・・

呪われた館の、忌まわしき過去とその謎を解いていくミステリーな感じは一つ前でレビューを書いた『スケアリーストーリーズ』にとてもよく似ていますがこちらはホラーテイストはかなり抑え目なのでホラーという感じで見ると肩透かしを喰らうのでしょう。
強いて言えば、霊が乗り移った弟エディの黒目が怖い!
あと、『スケアリーストーリーズ』のレビューでも書きましたが、生きてる人間が一番怖い!!
あいつが洞窟で追いかけてきてヘンドリックたちが大変な目に遭ってしまうあのシーンは心霊シーンなんかよりずっとハラハラドキドキさせられました。

総合的にレビュー評価は結構低くて残念ですが、私はこういうジュブナイルホラー結構好きです。

この手のものはアメリカが舞台のものを多く観てきてるので、オーストリアの湖畔や、鬱蒼とした森に囲まれた町というのも新鮮でした。

短い期間で絆を深くしたイダとフリッツとヘンドリックの友情も胸熱で、インスタのいいねばかり気にしてたヘンドリックがいつのまにかスマホを手放し、素敵な青春ストーリーが幕開けそうな予感があるラストにホッとさせられます。
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