映画漬廃人伊波興一

必殺仕掛人 春雪仕掛針の映画漬廃人伊波興一のレビュー・感想・評価

必殺仕掛人 春雪仕掛針(1974年製作の映画)
3.9
仕掛人トリロジー臨界点

貞永方久
「必殺仕掛人 春雪仕掛針」

時に無性に浸りたくなる世界。
TVシリーズでは(中村主水)が初登場し、(念仏の鉄)と(棺桶の錠)という独創的なキャラクターの虜になってしまった観音長屋が舞台の(必殺仕置人)の大ファンで新版併せて全67話全て観ましたが実は必殺の劇場用映画は一本も観ておりませんでした。

いつか観たいと願っていた頃合いに映画専門チャンネルで劇場版(必殺仕掛人)3部作を一挙に放映してくれたのが幸甚です。

時は江戸時代、舞台は江戸八百八町、長い泰平の果てにはお上役人も次第に腐敗しドブを詰まらせ蛆をわかす。
不法が罷り、悪はのさばる。
賄賂で正義は潰され、泣きを見るのは長屋の貧乏人ばかり。
そんな庶民の哀願受けて晴らせぬ恨みとのさばる悪を天に代わって討つ。
ひとたび仕掛けるや構えて仕損じ無し。

このカタルシスに未だに癒される自分に今更ながら驚いています。