さーや

場所はいつも旅先だったのさーやのレビュー・感想・評価

場所はいつも旅先だった(2021年製作の映画)
3.8
知らない街の深夜と早朝を切り取った
ポートレート味の強い旅映画


ひとびとが自分の居場所へ帰り
静かな中に寛ぎの気配が
そこかしこから漂う深夜の徘徊の
真夜中という背徳感も併せて抱く陶酔感。
学生の頃、まま、知らない脇道に挑み、
迷い込んだりしたなぁ。

鳥と虫の息吹だけが響く静寂の早朝
世界に自分ひとりではないかと
ふいに不安を覚える一瞬と
少しずつ生活が始まる音や光に安堵する街角。
夏季の朝陽に注されるのも、
冬季の淡い月を見送るのも、大好きだった。 

もう遠い情景のそれらを
ふつふつと思い起こされた。

センチメンタルの懐古。


金曜日の深夜、
或いは日曜日の早朝あたりに
カフェオレ片手に眺めたい雰囲気。
さーや

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