イスラム文化をもっと勉強したくなる作品。これはすっごいカルチャーショックでした！😨😨ドイツのトルコ移民の話。妻との痴話喧嘩で口を滑らせてイスラム法の"タラーク"(夫のみの有する離婚宣告) を言ってしまった男の人生。
1回発言したら別居。3回言ったら離婚。。らしいです。。イスラム系移民がテーマの作品何度も見てきたけどまだまだ知らないことありすぎるし、トルコはイスラム圏の中でも比較的自由度が高いほうだと聞いているけどこれ見るとやっぱりまだまだその違いに驚くばかり。時系列がちょっと複雑で難しい。主人公の男が刑務所で語っていた彼の人生観も興味深かった。

【詳述は、『恋人はアンバー』欄で】「この地上で只ひとつ怖い(=素晴らしい)のは、人間誰もが、自分なりの正しさを持って生きてる事だ」は和田誠さんの高名な著書に載ってるのか(和田さんは頑迷なデュヴィヴィエ贔屓だし、どうか)。イスラム的観念は到底理解が及ばないが、本作のような作品を観ると、一般のイスラム教徒は、人間的であ(ろうとす)るは、敬虔ななキリスト教徒以上に、おずおずと誠実で回避巾を持ってる、を理解できる。貴重。

ドイツ映画祭にて。
ドイツのイスラム系移民の話。フィンランド映画祭の『初雪』、ドイツ映画祭の『未来は私たちのもの』『マリアム』そして今作と、イスラム系移民の話が多い…。劇場も同じだしイスラーム映画祭かと錯覚してしまう。Q&Aもイスラム文化に触れる質問が多かった。

今作では「タラーク」という言葉がキーワードとなるが、これは「別離」を表す言葉で、夫が妻に発してしまうと、別居したり「タラーク、タラーク、タラーク」と3回言ったら離婚したりしなくてはならないそうで、たびたび問題になるらしい。なら言うなよと言いたいが、これを発することができる男性性の問題なんだろうな。

主人公は言ってしまったことを後悔し、信仰を取るか、愛情？を取るか悩み続ける…

ラストの解釈が、自分で思ってたのと、監督がQ&Aで説明してくれたのと違ってたので、ちょっとショック…。そう言われればたしかにそうなんだけど、いいように解釈しようとしてたのかな…、カルチャーショックでもある。

ラストのことを丁寧に説明してたけど、曖昧にしといたほうが余白があってよかったような。

またドイツが舞台なのに、全然ドイツらしき風景やドイツ人が出てこない。全てがイスラムコミュニティの中での物語になっている。ドイツ社会との断絶を生んでるのか？という質問には、横の分断はなく、縦（格差）の分断があると話していた。それを多くの人に理解してもらうために、こういう映画を撮っているとのこと。またテロや怪しい宗教といったステレオタイプ的なイスラムのイメージを覆し、新しいイスラムのイメージを見せたかったそうだ。

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