女性が製作した、女性の為の、女性が格好良く映るアクション映画
設定は様々な映画からの借り物に思えながら、画は小気味良く進む
こういう作品では必ず助けてくれる男性役がいるものだけど、それもなく、徹頭徹尾女性の連帯が示されるのは中々ない仕掛けだし、アクションシーンで流れるジャニスも連動して痺れる
女性の非力さを前提とした殺陣の組み立てもよかった
カメラがスローで横に流れていくダイナーのシーンの出来栄えも見事だけど、もっと流れる音楽は違ってもいい気がしたけど、音楽のリズムとカット割の連動はみていて気持ちがいい
映画好きなら発見が多いのも楽しみ方の一つ
ホテルを図書館に置き換えたジョン・ウィック的な設定の数々で、オーシャンズ8的な立ち位置にも思えるほどで、息子の復讐を遂げようとするマフィアはポジションを逆転させたものに見えるし、アニーインザホールに似た色遣いとダイナーも面白い
キルビルを思わせる黄色い鞄や、謎な日本アニメからの必殺仕事人仕草など、タランティーノを彷彿させる仕掛けも多い
もう少しフックがあれば、もっと話題になった作品だと思うけど、このB級感が好き
