コンテナ店子

クレイヴン・ザ・ハンターのコンテナ店子のレビュー・感想・評価

クレイヴン・ザ・ハンター(2024年製作の映画)
3.0
 SSUの映画の中では唯一R指定が付いていて、その点から期待していました。ヴィランが主役ならそれにトーンを合わせてダークな雰囲気の方が合うから、この映画は良くなりそうだと思ったからです。
 映画の感想としては、SSUの映画の中で見れた作品、マダムウェブとヴェノム3を除くとこの映画が一番好きでした。

 全体的にトーンがしっかりしていたのが好きでした。ヴェノム2があんまり好きじゃなかった理由として、ヴィランが主人公なのにヴェノムやエディがおちゃらけすぎてるし、カーネイジもそんなに凶悪じゃないしで緊張感がなかったことがあります。
 ただ、この映画は裏社会が舞台で、そのほとんどが主人公にとって敵なので、全体的に緊張感がありました。特に父親であるラッセル・クロウと一緒にいる時がすごく良かったです。彼もアーロン・テイラー=ジョンソンも名俳優なのでそれがなせる業なのかなとは思いますが、彼らがそろったシーンは全て好きです。

 アクションシーンも一部良かったです。微妙な所もちょいちょいありましたが、スピード感があるシーンはだいたい好きです。特に映画中盤くらいのカーチェイスシーンと終盤のライノとの直接対決がすごい良かったです。猛獣の力を操るハンターらしくワイルドでパワフルだし、撮影も素晴らしいです。あれだけ拘束に動く車をアップで外から撮りながらいるのに見やすいのはすごいなと思います。

 ただ、脚本がけっこう微妙だったというか、私はこの映画の脚本はあんまり好きじゃなかったです。序盤のバックストーリー紹介だったり父親との因縁や弟の友情を描いているシーンは好きでした。ただ、ライノ一派だったり映画のメインヒロインみたいなやつがほんとにどうでもよくて、ライノ本人との直接対決シーンと家族と直接絡むシーン以外は全体的に退屈だなと思いながら見てました。

 あと上でも言いましたが、一部のアクションシーンがダサいです。パルクールみたいに壁をよじ登ったりしてる時はかっこよかったのですが、猛獣をイメージしたのか、四足歩行みたいになるシーンがちょいちょいありました。それのことです。主人公がそれをやるたびにだんだん悪い意味で笑えてきました。

 全体的に緊張感あって、薄暗い撮影やアクションの撮影等光るところはありますが、ちょっと中盤以降退屈な所が目立ったなという印象でした。微妙な映画シリーズで言われてもという感じではありますが、上でも言った通りSSUの中では一番これが好きでした。
 2作目への引きも良かったので、これで終わってしまって少し残念です。
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