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欲しがり奈々ちゃん ひとくち、ちょうだいのdarumaのレビュー・感想・評価

4.0
城定秀夫監督に惹かれてアマプラ滑り込み。「アルプススタンドのはしの方」で知った城定監督、ピンク映画御出身は知っていましたが実際に観た事は無く、本作はタイトルからしてそっち系という認識で鑑賞。うん、わかる…!AVとピンク映画の差って感じ(ってAV観た事無いからイメージだけど)まさに映画っぽさが随所に。何だろう、B級映画のピンク寄りって感じかな…?

B級の要素って、とにかく崩壊してるキャラが出てくる(笑)
ひたすら走ってた元カレ、絶対走らされてる(笑)
バイトくん、もはや大道芸人(お菓子の箱一気持ち上げ!レジに近づくと目覚めるセンサーでもついているのか…?笑)
崩壊キャラっていうか、デフォルメ感が強い(褒めてる!わかりやすくていい)

勿論、ピンク要素も定期的に出てくる。
これは何回入れないとっていうお約束とかがあるの…?(笑)

俳優さんは全く知っている人は出てきませんが、逆にそれもよかったかも。
主演の子めちゃ可愛い。
店長さんも結構好きかも…(役どころのせいはあると思うけど)
守屋文雄さん、沖田修一監督の「キツツキと雨」の脚本を共同で書かれてるんですね!(驚)

本作は脚本が「ひらいて」の首藤凜監督なのですね…!
エンドロールを見ていたらキャストに出てきて「あれっ!?(そっち系御出身なの…??)」と思ったら、脚本がそうだった!!(逆に出演はおまけなんですね、きっと)
参りました。度肝抜かれたし、面白かった!

なんていうか…なんかわかる。
人のモノを欲しがってしまう、というよりは、
追いかけてるのが好きで、追われるのは嫌い、という所が
個人的にはめちゃめちゃ共感できた。
主体性、みたいな。
首藤監督は「21世紀の女の子」にも参加されていますよね。観れていないのですが、そちらのイメージです。

変な言い方だけど、
 「ピンク映画」という縛りの中でいかに自由に描くか
というのが、ピンク映画の面白さなのかな、と思った。
ピンクだけ入れておけば、後は自由だと思うから。

(だけどピンクは絶対に入れなきゃいけない。この縛りは簡単なようで難しいと思う。そういう関係性にならないといけないから、しかも短時間で。割と尺の短いイメージありますよね…?本作は70分です)

ピンク映画という名前に抵抗のある女性でも、かなり観やすいと思います。(事前にわかって観始めれば)
エロですけど暴力的とかでは全くなく、綺麗な感じ(ではないかな?普通にそこはアダルト感)です。おすすめ。
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