久しぶりの韓国続きで行きましょう。
銀行の支店長として働くソンギュ(チョ・ウジン)は出勤前に娘のヘイン(イ・ジェイン)と息子のミンジュ(キム・テイル)を車で学校に送り届ける予定だった。道中、車の中にあった持ち主不明の携帯電話にかかってきた非通知着信。電話に出ると「車から降りれば爆弾が爆発する」と何者かに告げられる。
期待してたけどこれはなかなか面白かった!スペイン映画の『暴走車 ランナウェイカー』のリメイクらしいけど、そっちは未鑑賞。
冒頭からソンギュが仕事に追われる日々を送っていてなんとなく家族を蔑ろにしていることが伝わってくる。子どもたちとの関係もどこか希薄で、奥さんとも少しギスギスしている。
車に爆弾が仕掛けられていると告げられたとき、イタズラだろうと鼻で笑いつつもどことなく不安を感じて車を降りられない感じのリアルさからの、部下の車が背後で爆発するところ見せ方がとてもよかった。
裏社会に生きるわけでもない平凡な銀行員が事件に巻き込まれて「うっわー…まじやん…」ってなる感覚。
チョ・ウジンが主役顔じゃないのがよりリアリティを増してるよね!(失礼🙏)
犯人役のチ・チャンウクも多分初めてみたんだけど声低くてカッコいい。前半の姿の見えない爆弾魔としてもいい声してるし、姿を現してからは普通にかっこいい。
前半は人間味もないサイコな爆弾魔って感じだったのが、事件の原因となる過去が明かされてからは失意故に生きる気力を失った哀愁が滲み出た表情になってて、これだけ印象変えてくるのはすごい。
でも1番よかったのはソンギュの高校生の娘役を演じたイ・ジェイン。
思春期らしく父親に対しては一見冷たいけど、実は父親が母親となんとなく距離があることについて気にかけているし、弟にも優しい。そして可愛い。
ソンギュは仕事熱心なあまり家庭を振り返らないことが多いタイプだったみたいだけど、やっぱり子どもたちからすれば愛する父親で、彼女自身思春期故にクールに振る舞っていても父親は大切なのだ。
"週末は映画を観よう"
自ら進んで爆発の恐怖に残ることを選び、父親を守ることを選んだ彼女の勇気がソンギュの過去の過ちを取り返したいという正義感に火をつけたのかなと思う。
次第に明かされる犯人の動機とソンギュの過去。
何が正しくて何が間違っているのか。自身の過ちを悔いて絶望するのか前へ進むのか。
"すべてを元に戻したい"
"生きてこそ人を許すこともできる"
決して気持ちのいい終わり方ではないし、彼の戦いが正しいのかの問われればなんとも言えない。でも過ちを犯した人間のひとつの勇気ある選択を描いた綺麗な着地だったと思う。
韓国映画には珍しくこの内容を100分以下にまとめてきたのもかなり好印象でした。