ショーン・ベイカー監督最新作。
いやー、中々にぶっ飛んだ映画でしたね。
最高。
元ポルノ男優のマイキー。
今は落ちぶれ、元妻が住むテキサスに帰って来た。
何とかそこで就職し、再起を図ろうとするもうまく行かない中、ドーナツ屋で働く17歳の女の子、ストロベリーと恋に落ちる。
元妻のヒモ状態で、昼間から自転車移動でフラフラするマイキー。
周りからは毛嫌いされ、友人は軍歴詐称のボンクラだけ。
クズな主人公ではあるけど、周りも相当なもの笑
会話も何もかもゲスいし、ガサツ。
共感性がゼロな最低野郎なんですが、マイキーがふと表情を変える瞬間だったりその状況がまた人間臭さが出てくる。
憎めない。
そして詰めが甘いのもまた可笑しい。
画面はフィルムの質感と色鮮やかな建物、お洒落な画作りがまた最高。
そしてちゃんとクズっぷりが持続する人間模様がまた最高なんですね。
このダメさ加減に引きながらもやっぱり超面白い。
R18+を物ともしない無修正のセックスシーンと大スクリーンに映し出されるムキムキ中年のチンコがまたパワフルなこと！
元ポルノ男優という設定も、何故その位置に収まってしまっているかを示唆する男女関係も見事笑
終わり方も素晴らしい。
このダメさはみんなの中にもある。
みんなの心にマイキーが居ると信じて明日からも強くしぶとく生きていく！
そんなパワーのあるボンクラ映画の傑作がまた新たに誕生しました。
ありがとう、マイキー。
