『今年の豆知識：「“ポーンハブ”ではなく“ポルノハブ”』
どーもどーもラーチャえだまめです。今年最後の投稿は「そう言えばココにUPするの忘れてた」、、、、長らく股間の下で温めていたコチラ
【レッド・ロケット】イエェェェェェェェェェェイ！！！！！ショーン・ベイカー！！！！ジャスティーーース！！！！……いやーずっと前に観ておったんですが、なかなか手がつかずにサグラダファミリア、いやポンノフ橋状態で放置しておりました。あの「フロリダ・プロジェクト」のショーン・ベイカー監督の最新作だなんて「観ない理由がない」。これまで「社会から虐げられてきた人間」を自身の作品の軸に置いてきたベイカー監督。「チワワは見ていた」のポルノ女優、「タンジェリン」のオネエ、「フロリダ〜」の売春婦の母とその娘……
そして最新作は「ポルノ男優」ですか？以前「チワワ〜」制作時にポルノ関係者にリサーチした際、女優だけではなく男優と話す機会があって、そこで本作のアイデアが生まれたんだとか。……的なことをスラスラ書けるくらいに彼の作り出す独特すぎる世界観が、私の中でどうも「見過ごせない」なんとも不思議な魅力を持つと言うか、今回も
「見過ごせない」愛すべき中年のク◯
を見事に爆誕させてしまったんですねー。
福男ならぬ“ゲス男”すぎる中年オヤジが17歳の未成年にガチ恋してAVに出演させようとする。とか聞いただけだとただの犯罪者の話じゃん！となるのだけれども、身体を鍛えると心も若返るとは言いますが……いやなかやまきんに君に誓ってだとしても「それは違う。」人間のクソさをフィルターかけずに包み隠さず(そして下半身も隠さず)描くところに、人間臭さが滲み出て嫌いになれないんだよな〜。だから反面教師にしますハイ。ジェットコースターに乗って今まさに急降下しようとしている最中でストロベリーに元ポルノ俳優だとバレていたことを知らされて顔面蒼白のまま落ちるシーンとか最高ですね。
デンデンッ♪で下半身アップすな
そばかすがチャーミングなロリータ・ストロベリーの「悪魔的な可愛さ」に完全にノックアウト。演じるスザンナ・スンはベイカー監督が映画館でたまたま一目惚れして声をかけた今作が映画出演初な超新星。いやー17歳の未成年ですよ？これは反則でしょうよおおお！！？「犯罪の臭いしかしない(演じるスザンナは27歳で一応は合法ロリコン)という「男の願望」を全て兼ね備えているかのようなキャラクター。当然マイキーは出会って一発でノックアウト、「俺がモノ(恋人)にする」と10代のイキッたガキ度がさらに上昇してしまう……つまり盛りに盛ったサル状態ですね？ストロベリーのアナタを嫌う理由がない「別に誰も傷つけてないからいいじゃん」みたいなセリフ。この言葉に何故か救われる。
ベイカー作品最大の特徴はロケハンで出会った「その時たまたまその辺にいた通行人」をキャスティングして役を与えて演技させると言う、前代未聞な作り方をしている所。そして「フロリダ〜」の時のウィレム・デフォー以外ほぼみんな演技未経験だと言うのにそれを全く感じさせない「違和感のなさ」を作り出すベイカー監督は
プロと素人を同じ「土俵」で料理する天才
だと思うのです。プロの役者が上手いのか、素人さんが持つ「素の演技」以上の演技はないからか、どちらにせよ本来圧倒的な演技力の差に上手く噛み合わない「共演」も、ベイカー監督の手にかかると何故か「同じ空間、同じ土地に住む「同居人」」の如く見事に絡み合ってしまう。方や舞台映画と何作にも出演経験のある女優、方やベイカー監督が今作のロケハン中にタバコを加えながら「トラックのエンジンをかけてほしい」と声をかけてきた現地の人なのに、レクシーと母リルの息のあったやり取りを見てそう思えるだろうか？ベイカー監督の演技指導にかかれば、俳優は現地に溶け込み現地人は名演技をしてしまう。これがベイカー監督の真骨頂、誰にも真似できない手法。
いい感じのクズ度を最後まで保ったまま映画が終わる、この映画は最後に観念して善人に転向するようなドラマチックさも無ければ、感動を呼ぶ何かがあるわけでもない。ただ「汚いものに蓋をする」こともできる映画で、「クズの性」みたいなものを包み隠さず(そして下半身も隠さず)我々視聴者に晒してくれるマイキーは、「偽善者」のような意地悪さがない、彼のある意味「正直者なクズ」な部分に何故か惹きつけられるというか……人間ってクソだなー
と言いますことで、今年も1年クソとシモ全開でお送りして参りました、今年も1年ありがとうございました。今年は思う存分映画ライフを楽しまれた方も忙しくて来年こそは……と来年の抱負にする方も、来年が良い年でありますように……。
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