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パリ13区のせっのレビュー・感想・評価

パリ13区(2021年製作の映画)
4.2

高校教師を休職中のカミーユとシェアハウスをすることによって体の関係を持ったら好きになってしまう台湾系のエミリー、32歳で大学に復学してパーティーに気合い入れて行ったらポルノ女優と間違われたノラ、そしてノラとカミーユが出会い、、という4人の愛とセックスまつわる話。

白黒でストーリーがあんまり分かりにくいけどオシャレな感じだけ伝わる予告から、The眠たくなりますフランス映画と思ったけど全然普通の恋愛映画だった。

体の関係は持ったけどお前は恋愛対象じゃない的なことを言う失礼なカミーユも、そんな男でも好きになったら負けで連絡くると嬉しくてしょうがないエミリーに、自分が恋愛対象の枠に入れてる相手には殻を被るノラとカミーユ。ちょっと性に開放的な普通のそこら辺にいる男女の話なのでめっちゃ共感しやすいのでは。白黒に惑わされずぜひ見に行って欲しい。

パンフレットで登場人物の中で1番しっかりしてるのはポルノ女優のアンバー・スウィートだと演じた女優さんが言っていて、確かにこういう水商売系の仕事してる女の子って見た目は可愛い感じなのに、やけに肝が座ってて体の中に1本太いパイプが通ってるのが透けて見える感じがいいなって思うんだよね。

一時的に勘違いによって性的な視線を一身に受けることになったノラが、それを常に受けているアンバー・スウィートがどんな人か知りたくなる気持ちはめちゃくちゃわかる。そして何かのフィルターを通してではなくクリアな視線で見つめ合えることがどんなに幸せで美しいことか。
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