みどり

パリ13区のみどりのネタバレレビュー・内容・結末

パリ13区(2021年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

2022/7/4

再開発地域でもあるこの街はアジア人も多く住んでいる場所
一見、性に対して奔放なように見えて傷つく大人たちの物語でした
モノクロがやさしいし、いやらしくない

いちばん自由人のようで祖母のこと、母との関係、ちゃんとした仕事に就けず悩むエミリー
母の死を引きずり自分をうまくコントロールできないでいるカミーユ
タイプじゃない、と線引きされて遠回りしても
似たもの同士、根っこの部分で繋がっているから結局惹かれ合うのかなと

32歳で大学に復学したノラ
…けれどなかなか打ち解けられず、
思い切ってパーティーで変装をするのだけれどそれがポルノ女優に似ていて大変なことに…
これだけでも飛び抜けたエピソードなのに
自分と間違えられたアンバースウィートにわざわざお金を払って話をしに行くシーンには笑ってしまった
…この行動力、見習いたい。
ちゃんと自分の身の振り方を分かっているアンバースウィートも素敵。

へんてこな出会い方が徐々に身近になり、距離が縮まっていく
二人の関係が微笑ましくて
行く先が楽しみになってしまった


つながるのは簡単なのに
愛し合うのははむずかしい

今だからこそ簡単に出会えて繋がれる関係
それが好きなものを通してだったりもする
でも友達とはちがう

恋や仕事、
これからの生き方に対して悩むこと
孤独との向き合い方
不思議と、今の時代にぴったり合っているようなそんな作品でした


ルーシー・チャン演じるエミリーの髪の整え方だったり服装、纏っている空気が好きだった
みどり

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