シミステツ

パリ13区のシミステツのネタバレレビュー・内容・結末

パリ13区(2021年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

コールセンターで働く台湾系フランス人のエミリー、高校教師でアフリカ系フランス人のカミーユ、33歳で大学に復学したノラ、ポルノ女優のアンバー・スウィート。

多文化で現代のパリを象徴する13区。ルームメイトのエミリーとカミーユはストレスをセックスで解消、適度に距離を取りたいカミーユに、寂しさを埋めて深く入り込みたいエミリー。アンバー・スウィートに見間違えられるノラは居場所がなくなり、不動産業を始め、カミーユと一緒に働くことに。アルツハイマーの祖母に孫のフリをしてもらうエミリーの描写があるなど、どこかで簡単に誰かの代わりになったり、すぐつながることはできる時代に、心を重ねることの難しさが描かれている。
アンバー・スウィートとつながるノラ、心の拠り所になっているの素敵。この映画のセックスは空虚でしかなく辛い。

最後はちょっぴり愛を感じられて心が温まった。

「私はルイーズ」

「愛してる」
「聞こえない」
「愛してる!」