ちぇるごまる

わたしは最悪。のちぇるごまるのレビュー・感想・評価

わたしは最悪。(2021年製作の映画)
3.8
予備知識なしでの鑑賞。

30歳の節目を迎える主人公は、学生の頃から
私にはもっと違う生き方があるのでは?
と常に模索して生きている。
彼氏にしても、世の中にはもっと自分に合う男性がいるような気がすると思っている。
…ようするに決心がつかず素直だが何とも気が移りやすい性格の女性。
10歳以上年上のそこそこ有名な漫画家の彼氏と同棲生活を始めた彼女は、彼から子どもを作ろうと言われても、自分の人生にはもっと可能性があるのだから、出産や育児に身を投じるわけにはいかないと拒絶し続けていた。
そんな矢先に招待されたわけでもないパーティーに忍び込んで、お酒を飲み陽気にしていた彼女は、1人の男性と運命的?とも思える出会いをし、彼氏との同棲生活に終止符を打ち新たな生活をスタートさせるが…。

大人数のエキストラを使った時間が止まる演出がユニーク。
単なるわがまま女子の若かりし頃の経験と言ってしまえばそれまでだが、女性なら誰もが感じたことのある感覚を主人公が奔放に表現してくれているのも、見ていて清々しかった。
ラストは生命の尊さを含め、ちょっぴり切なさが残るが、彼女が自分自身で選んだ人生…それが、たとえ最悪なものであったとしても愛おしい人生ではないかと満足しているように感じられた良作。
ちぇるごまる

ちぇるごまる