みてる間はいろんなことを考えるのだけど、終わった時に自分としての結論なり考察がなにも残らなかったという珍しい体験。特に悪い意味でもなく、透明というか。日々Twitterで見ていることの上澄みをちょっと掬ってデンマークの綺麗な景色の上に浮かべたような。この作品に無意識にまったく新しいなにかを期待してしまっていただけかもしれないが。
主人公と同性でざっくりいえば同年代なので共感もしつつ、全体的に鼻で笑ってしまう感じのシニカルさ。ぱっと見では男性と思われる方々も多く観に来ていたが、彼らは何を思うんだろう…?と気になる場面も。何かニュースがあるたびにマンスプ!クソフェミ!老害!みたいなワードが飛び交う昨今、何を見せられても反射的に意見を言うことができず2時間はみんなで座ってこれをみる。楽しさだけでなくストレスも受け止めながら。みたいな時間は案外いま必要なことなのかも?
子どもの話は、個人的にああそっちの展開にもってくのねとちょっと読めてしまう部分があってうやむやにしてほしかった気もするなぁ。