はる

わたしは最悪。のはるのレビュー・感想・評価

わたしは最悪。(2021年製作の映画)
4.0
見ている間、主人公のことを「最悪」とはどうしても思えなくて、そこまでかなって思いながら観てたんですけど、主人公本人からするとなりたい自分を探しだすことすらできない今の自分が好きになれない、こんな自分は最悪の自分だ、ってことなんだろうなと思ったりしました。

こういう自己実現の話とか見ると思うんですけど、別に何者にならなくたっていいんですよね、本当は。やりたいことがないなら、ただ自分にできることをやるだけで全然いいわけじゃないですか。金銭が支払われているということは、それなりに需要のある、誰かのためになる仕事なわけだし。何かにならなくてはいけない、という妄執を私たちはどうして得てしまうんだろうと改めて思ったりしました。

別になくてもいいナレーションとかが入ってきたり章仕立てになってたりするあたりにヨーロッパ映画成分を強く感じました。
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