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わたしは最悪。のMSKのレビュー・感想・評価

わたしは最悪。(2021年製作の映画)
3.7
ネタバレなし|No spoiler

30歳前後の人が観たら共感できる部分は多いんじゃないだろうか。

いかにも現代のヨーロッパ(主に北欧)での生活を映しているかのようだった。豊富な教育や仕事の選択肢、結婚や出産への多様な価値観、だからこそ20代後半になってくると悩む。同世代のノルウェーやスウェーデンの友人と話していると、まさにこういう感じ。

意思がないわけじゃない、その時々、行く先々で自分のしたいことはあるけれども、自身のこれからを俯瞰できないことに対する不安さ。

いろんなものが多様化する中、人と異なることや他人から「間違っている」と止められることのない世界。劇中、彼氏の家族にいろいろ言われるシーンはあったし、実際異なる価値観に出会った時には自分の見解をぶつける人も多いんだが、日本のように干渉はしてこない(自分の人生は自分で決められるものという前提が強い)。

居心地の良いようで、自分を強く持っていないと自分が何なのか分からなくなる。他人からどう思われてるのか気になるというより、自分自身が自分を理解できない、みたいな不安。
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