退屈っちゃあ退屈なんだけど心地よく観れてしまう変な映画でした。
ベルイマンが数々の作品を撮ったスウェーデンのフォーレ島の景色を切り取りつつ、創作のために訪れた映画作家夫婦の機能不全も漂わせる。
ベルイマンは6人の女性との間に計9人の子供をもうけたが、映画作りにかこつけて子育てはほとんど担わなかったこと。
「女性が主人公の映画しか撮れない」と言いつつ彼女たちが現実に人生を謳歌するとやや不機嫌そうな夫の姿。
さりげないけどそこがテーマっぽい。
惚れた腫れたでずっと引っ張る後半は帰結も含めて鮮やかとは言えないけれど、夏の景色と海の音がキラキラと眩しく美しい。