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名探偵コナン ベイカー街の亡霊のnamのレビュー・感想・評価

4.1
「仮想の100年前のロンドンを舞台にした劇場6作目!」

最新体感のVRゲームで100年前のロンドンを舞台として異色の作品!

今となっては「ソードアートオンライン」や「レディープレイヤー1」など仮想現実を舞台にした作品も増えましたが2002年ではかなり先駆けていたのではと思う題材でした。さらには人工知能も出てきたりとかなり先進的な印象。

仮想現実だからこその100年前のロンドンという設定が今までは現実でしか舞台に出来なかった制約を破り、今までのコナンにない新鮮さを与えてました。今流行りの異世界転生感の面白さもあります。

それに日本の世襲文化や二世による社会支配による格差構造への社会風刺と言ったり、今観ても全く色褪せない世界観とテーマが素晴らしい。

ホームズの生きた世界という事で切り裂きジャックにモリアーティ教授と歴史的にも有名なキャラが出てきて楽しい構成。
ホームズオタクである新一(コナン)もこの世界にいるのが嬉しいのか、どことなくテンションが高く、楽しみながら捜査している感じが実に微笑ましい笑

ゲームの世界でのゲームオーバーも、最終的にクリアできないと死に繋がるという事で、ゲーム内での死≒現実の死 にも繋がるので1人ずつ脱落していくのが感動的で、かつ緊張感を与えているのも上手い演出だと思いました。

そして事件のテーマである"血縁""親子"を表すようにゲームの世界で事件解決に挑むコナンと現実の世界の事件解決に挑む父の工藤優作という平行したストーリーがまた面白い。

劇場版ではかなり人気で評判がよいのも頷ける名作でした。
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