いじゃ

名探偵コナン ベイカー街の亡霊のいじゃのレビュー・感想・評価

4.0
ジャックザリッパーをテーマにしたミステリーアドベンチャー!

いつもの名探偵コナンとは雰囲気の異なる今作ですが、エンターテインメントとしてのレベルはめちゃくちゃ高く、大人になった今でも楽しめる作品でした。

ある真実を知ってしまった少年の自殺から始まり、その「ある真実」が何かを、現実世界では工藤優作が、仮想世界では江戸川コナン(工藤新一)が解き明かしていく今作。

この作品、至る所に親子関係が描かれているんですね。
「望んであなたの子供(子孫)なわけではない」と嘆き過去に囚われる人もいれば、「あなたの子供であることを誇りに想う」と胸を張り未来へ進む人もいる。
この物語に工藤新一の父である工藤優作の登場は必然だったんですね。

この作品はやはりすごく面白かったんですが、やはりコナン作品で子供が犠牲になる話は少しショックがあります。展開上仕方ないですが。
ひろきくん、せめて何かしらの状態で生きていて欲しかった。
この物語で殺人は必要なかったんじゃないか、死でなくてもメッセージが霞むことは無いんではと思ってしまうほどでした。

それと、コナンくんが諦めてしまうのも見ていて辛いところ。何がなんでも今の状況を打破しようともがくのがコナンくんのいいところなんですよ。うーん、あれはコナン好きとしては受け入れ難いです。