高橋早苗

地球交響曲 ガイアシンフォニー 第九番の高橋早苗のレビュー・感想・評価

3.9
2000年
星野道夫を通して出会った
地球交響曲(ガイアシンフォニー)

もう、ここ(地球)にいない人を
カメラが追うという
まったく観たことない種類の映画だった

姿が見えないのに
ありありと観せてくれる
その映像は

眼に見えないものを
感じさせてくれて
信じさせてくれた

わたしにとって
眼に見えるもの以上に

眼に見えないものが
とても大切なことを
教えてくれるかもしれないと

はじめて
感じさせてくれた世界だった


わたしは夢中になって
第三番から第一番へ遡り

そして第四番からずっと
追いかけてきた


ここ(地球)にいる
眼に見えないものの存在をよしとする
たくさんの人たちの姿を捉えた
このシリーズで

この映画に共鳴した
たくさんの沢山の方々と同じように

私も
この作品に
心救われた一人でした


そのガイアシンフォニーが
最終章で観せてくれたのはなんと

聴こえない音を聴く

その人が聴いたのだろう音を
想像し表現する

人の想像力と創造力を
垣間見るような時間になりました


“コバケン”こと小林研一郎さんの
ベートーヴェンが聴いただろう音に
近づこうとする その様が
観てるだけで 泣けてくる


予告編の静けさとは違う本編の
あの様に
あの熱さに
あのまっすぐさに

もう一度 ただ浸るように
観たい
高橋早苗

高橋早苗