主役が釣瓶なのか、釣瓶を解釈する撮影者なのか視点がぶれぶれ。突然、大きな顔して現れる私視点と解釈の度に、おま誰やねん的感想しか出てこない。
やたら大げさで回収されないナレーションと音楽もじゃま。
笑福亭鶴瓶を17年間追ったドキュメンタリー。師匠の松鶴が得意とした『駱駝』に打ち込む姿から、その理由を浮かび上がらせるという構成は落語好きの身としては悪くないが、とても成功しているとは思えない。
談志の「たけしはチンコを出せと言われれば出す。俺ももちろん出せる。三枝は出さない。お前は言われなくても出す」ってべた褒めしたエピソードは好き。開チン芸人としての魅力とその裏にある想いとかを追った方がおもしろくなりそうだよね。