メンデルスゾーンが流れる林功映画。女教師が犯され、性に目覚め、犯した犯人を見つけるためにまた犯される。レイプ魔に意外性はないが、暴力的な行為でしか感じなくなった女教師が身体に入ってきた陰茎で犯人かどうかを判断しているのはなかなか狂ってる。延々と愚痴のようなモノローグ、積み重なれた土管内での強姦、異常な快楽を知ってしまい身体がおかしくなってしまった女性の成れの果てのようなグロテスクなオチが怖い。林功の晩年の二作(本作と『曾根崎情死行 赤いしたたり』)、どちらも膣内から滴る血で終わっている。この時代になると金も時間もなくなり、だからといって新しい何を生み出す若さもなく、最後はギミックなしの生々しさで勝負するベテランのロマンポルノ作家。