ドスティ

モガディシュ 脱出までの14日間のドスティのレビュー・感想・評価

3.8
国連加盟を目指しアフリカでロビー活動していた1990年、ソマリア内戦が勃発。
対立する韓国と北朝鮮の大使館員が共に命懸けで脱出した話が史実であることに吃驚。

南北分断の悲しい現実がベースにありつつも、リアリティ度外視なアクション大作に仕上がってた。
リュ・スンワン監督らしく、激しい銃撃を受けながらの生死を賭けたカーチェイスなど迫力満点。

「密輸 1970」でも組んだチョ・インソンが一筋縄ではいかない役柄で良かった。
敵意を隠さずいがみ合いながらも協力するク・ギョファンも印象的。
チョン・マンシクが珍しく気弱なキャラで、意外にもハマってた。

そしてキム・ユンソクとホ・ジュノのいぶし銀の演技が素晴らしい。
政治思想抜きなら同胞として手を組めるのに。
言葉に出来ない歯痒さと互いの立場を慮る表情が重い余韻を残す。

とはいえ地獄と化すソマリアの人々の描写が一面的過ぎて引っ掛かった。
ドスティ

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