シミステツ

戦場のピアニストのシミステツのネタバレレビュー・内容・結末

戦場のピアニスト(2002年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

資産の制限、ユダヤ人お断りの店々、公園に入ることさえ禁じられる始末。ゲットーへの移住、ユダヤ人虐殺。奇跡的に生き延びたシュピルマンは匿ってもらいながらひっそりと暮らす。

建物が戦車に撃たれた時のキーンという耳鳴り音の作り込み上手い。

音を立てることすら禁じられるというのはピアニストとしては苦痛で、空弾きのシーンはとても印象的だった。

ドイツ人将校に見つかりピアノを弾くシュピルマン。匿ってくれた仲間、亡くなっていった人たち、自らの凄惨な境遇…必死に生き延び、耐え忍んでいた中で、戸惑いながらも全てを吐き出すように。この映画の山場であり、感情を揺さぶられた。

それからというものドイツ人将校ヴィルム・ホーゼンフェルトは食料を持ってきてくれるようになり、自らの軍服さえも与えてくれる。このふたりの絆はこの映画にとって重要なテーマであり、音楽は人種や争いも関係なく人の心を打つのだと教えてくれる。

「戦争が終わったら何をする?」
「またラジオでピアノを弾くつもりです」
「名前を教えてくれ 必ず放送を聴く」