あおき

ARGYLLE/アーガイルのあおきのレビュー・感想・評価

ARGYLLE/アーガイル(2024年製作の映画)
3.4
「キックアス」や「キングスマン」シリーズ監督の完全新作。
そのリアルさが大人気のスパイ小説家の作品の内容が偶然、実在する悪の組織とスパイの動向と完全にシンクロしてしまっており、”予言者”として命を狙われることになる話。

コメディ色の強いアクション映画を観るの自体がなんか久々?気軽に楽しむのにはちょうどいい映画かなと思う。
ただ…配信オリジナルで話題となった「レッドノーティス」「グレイマン」あたりとそんな大差ないイメージに終始してる感は否めなかった。

「キングスマン」シリーズは初代以降はそんなハマってないのだけど、初代の「頭爆発花火シーン」以来のグッとくるアクションシーンがあったのでそれは嬉しかった。「アクション×ロマンス」みたいなのも、キングスマンでは(覚えてる限りでは)無かったし焼き増しになってなくて良かったなと。あとキャストも嬉しい~~。

そんなのアリか!?と思ってしまうどんでん返し的な展開をどれだけ許容できるかで、どんくらい楽しめるかは変わってきそう。
俺は正直、観てる最中「無茶な設定じゃない!?」と思ってしまったが、そもそものあらすじの無茶っぷりからの良い落としどころを考えると、やあしっくり来るなとも感じた。

ただどうしてもブライスダラスハワードがスパイらしからぬというか…。サムロックウェルは”気だるげなおっさんなのにやる時はやるスパイのカッコよさ”が滲み出ててめっちゃ良かったのになー。というか、ブライスダラスハワード推しとしては、クライマックスの衣装が解釈違いすぎて悲しかったのはめっちゃあるかも。それまでの普段着とか、もうちょっと何かあったでしょうに。

あと猫ちゃん好きとしては猫の扱いが雑なシーンが多くてそこも何かモヤモヤした。。。

みたいな感じで、「キングスマン:ゴールデン・サークル」よりは印象に残ったし、キングスマンの焼き増しでなかったのは良かった。けども「やっぱりマシュー・ヴォーンのセンスと価値観、絶妙に合わないな…」と痛感させられる作品でもあった。

あと「焼き増しで無くてよかった」と言ったものの、最後のユニバース示唆を観てしまうと「じゃあキングスマンから完全独立させた意味ってなんだったのか?」「サミュエル・L・ジャクソンとソフィア・ブテラは?」とか色々疑問が浮かんでしまう。
…うーーむ。今後の動向に期待!!
あおき

あおき