安心安全の高クオリティが保証されたディズニー作品。
本作も例外なく、安心して子供から大人まで楽しく見ることができる作品になっていることは間違いないです。
本作の大きな特徴としては「持たざる者」が主人公、というところでしょうか。
ディズニー作品の主人公たちは大体が「持っている者」と言う印象があります。
それはさまざまな「特殊能力」だったり、運命の王子と出会う「運」だったり。
『アナと雪の女王』のような「持っている者」の「持っているが故の苦悩」を描いた作品もありますが、本作の主人公「ミラベル」は何の特殊能力もない主人公です。
しかも彼女の他の家族は全員が「持っている者」であり、それがミラベルの「持たざる者」としての苦悩や孤独をより強調しています。
そしてミラベルは「持たざる者」であるからこそ、現代のわたしたちにとっては共感しやすいキャラクターになっているのだと思います。
現代では、主人公に対して遠い存在としての「憧れ」よりも、近い存在としての「親近感」を求めているんだなあと感じました。
音楽も良かった。
最近では『イン・ザ・ハイツ』が印象的な、安定の「リン・マニュエル・ミランダ」による楽曲はもう良いのは確実で約束されたようなもの。
深く考えなければ高クオリティの映像表現や音楽で楽しめる作品ですが、盛り上がりにちょっと欠ける感じがあって、カタルシスを感じるまでには行かなかったのが残念。
「リン・マニュエル・ミランダ」音楽が好きな人、聞きたい人にはおすすめです。
2022/1/3鑑賞