Jun潤

私ときどきレッサーパンダのJun潤のレビュー・感想・評価

私ときどきレッサーパンダ(2022年製作の映画)
4.3
2022.04.04

レビュー555本目🎉🎉🎉

予告を見て気になっていましたが、コロナ禍の影響で配信限定に…。
この度Disney+に登録したので吹替版にて視聴です。
『トイ・ストーリー4』ぶりのピクサー・アニメーション作品。

カナダ・トロントに暮らすリー一家。
その一人娘のメイは13歳になり多感なお年頃。
やりたいことを自由にやりたいけど、親は子を守り、子は親のために生きる代々の教えの元、不自由さも感じていた。
そんなある日、近所のドラッグストアの店員が気になり始め、妄想を書き連ねたノートが母親のミンに見つかり、クラスの悪ガキにバレてしまう。
強烈なストレスに晒されたその夜不思議な夢を見たメイは、起きるとレッサーパンダに変わっていた。
感情が昂ると変化してしまうことに気付いたメイはミンを誤魔化して学校に行くも、心配になったミンの行動によりレッサーパンダに変貌、彼女にもバレてしまう。
その後メイは、先祖のサン・イーが神から与えられた能力が受け継がれていることを知る。
1ヶ月後の赤い満月の日に儀式を行えば元の体に戻ることができるが、それまでにパンダに変わりすぎると元に戻れないことを知る。
不安に駆られるメイは、親友のミリアムたちの助けを得てコントロールできるようになるが、大ファンの4☆TOWNのライブに行くべくミンの説得にかかる。
しかし全員が大反対にあい、レッサーパンダを利用してチケット代を自分達で稼ぐことを決意。
果たして、メイ達はライブに行くことができるのか、そして同じ頃メイの祖母達も儀式のためにトロントに来ることになり…!?

レッサーパンダのモフモフ感が最高。
そして13歳の女子4人組という男の子に興味津々だし大人になりたがる時期というのが、丸みのある表情の作画で表現されていましたし、料理やファンタジー、豪華な背景なども見応えがありました。

そして年頃の女の子に訪れる変化をレッサーパンダとして可視化するそのストーリー性。
受け継がれてきた親の愛、それに応える子の気持ち、自分にとって本当に大切なもの、負の面もまた自分の一部だということ、愛することと愛されることは傷つくということ。
親も子もそれぞれ傷つき、自分の人生を生きていく。
本当に大切なものを守るため、時に裏切り、暴走し、封じてきたものも壊す。
そんな深いメッセージ性も物語に込められていた気がします。

後半突然『ゴジラVSコング』か『ウルトラマン』が始まったのかと思いましたが、モフモフと親子愛が一貫していたので大迫力かつ見応えのある画に仕上がっていました。
歌の伏線も唐突だけど効果覿面なものでしたね。

吹替版だったのでミンの声は木村佳乃でしたが、ヒステリックに見えてメイのことを深く愛し、弱さもある母親の姿がよく出ていました。
Jun潤

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