ピロシキ

私ときどきレッサーパンダのピロシキのレビュー・感想・評価

私ときどきレッサーパンダ(2022年製作の映画)
3.6
物語の舞台は2000年代初頭。「最近のボーイズグループはよく分からない!」と唸るお母さんが、まさに今のおばあちゃんから「イン・シンク?バックストリート・ボーイズ?よく分からない!」と言われていたかもしれない、あの頃。

主人公・母・祖母とつながる3世代が「感情がたかぶると巨大なレッサーパンダに変身してしまう」という、特殊すぎる能力に向き合っていく後半が面白い。これは少女たちに勇気を与えるキッズムービーというより、むしろその母親たちに示唆を与える啓発ムービーとよべるだろう。少女たちよ、自らの道を迷わず進みたまえ!そして母たちよ、未来へ進む娘たちの背中を押してやりなさい!というやつ。

今の子どもたちと、かつて子どもだった大人たちへと向けられるピクサーの作品群に、また新たな風が吹き込まれたように感じる。
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