SFとしては完全に破綻した設定だが、ロードムービー型のファンタジーとしては楽しめる作品。
低予算だがなかなか頑張った個性的なビジュアルは見所と言えるだろう。
せっかくのジャン・レノがあまり活かされていないのは残念なところ。
SWのランドスピーダーのような車ももう一捻り欲しかったかな。
wikiによれば
「アメリカのSF映画の型から脱却するため、キロ監督は意図的にプジョーを未来の空飛ぶ車として採用した」
そうだが、走り方が完全にSWだからダメでしょ。
雨が降らずほとんどの生物が死滅した世界ってのがもうありえないし、エネルギーが枯渇したってのも、超強力なエネルギー源の太陽があるでしょ。笑
紅い惑星の設定が悲惨。実はこれ、ちょっといじるだけでかなりハードSFにできたのだが・・・
まぁよくある「人間を描きたかった」って言い訳が聞こえてきそうだ。
あと、エルマ役のリヤ・ウッサディ=レッセルが演技は良いのだが、どうしても小林幸子に見えてしまうのは・・・・笑
廃墟とかの独特の雰囲気をメインに、ロード型のファンタジーとして割り切ると楽しめる作品。
余談。
紅い惑星がまるで意志を持っているように軌道を変えているんだけど・・・・
もうね、それならスタニスワフ・レムの「ソラリス」ぐらいキッチリと「意志を持った考える惑星」としてしまったほうがSFらしい。
でもこれだとパクリだな。笑
地球にあれだけ近づいて、まったく重力の影響が無いってところから、実は本体は数キロメートルの宇宙船。
周りは張りぼて、又はホログラムで偽装している。とかね。
こうすればSFできたのに、残念!