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ブレードランナー ファイナル・カットのtyapiokaのレビュー・感想・評価

3.0
レプリカントの方が人間らしく映るのは、生きたいという単純ながらも強烈な欲求があるからだろうか。今でも通用する雨とネオンと鮨詰めの建物から成る近未来の描写は凄いが、当時見てこそという部分もあるだろう。歌舞伎町っぽさは確かに感じた。外国人イメージの、日本のネオン街のような。いつの間にかレプリカントの女と親密になったり、掘り下げのないまま死んだり、凄腕感ないくせにハードボイルドな主人公だったり、やや詰め込みすぎな感もある。最後、レプリカントと和解じみた空気が漂ったのは、短い生にしがみつこうとしたからだろうか。眼球を潰すシーン、壁を突き破って襲ってくるシーン、手に釘のようなものを刺すシーン、ガラスを突き破りながら死ぬシーン、落ちそうな主人公を助けるシーン、ここのあたりは強烈でずいぶん頭に残る。
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