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ブレードランナー ファイナル・カットのTxVxGのレビュー・感想・評価

4.0
4回ぐらい寝てようやく観た。実は初めて。

あくまでも個人的な感想だけど、石井聰亙監督で言う所のバーストシティ。ちなみにバーストシティは5回ぐらいみて結局未見。

リドリースコット、ブラックレインは大好きなんだけど、ブレードランナーは俺にとってバーストシティ的作品。

ブラックレインは狂い咲きサンダーロード的作品。サンダーロードは何回みても大好き。ブレードランナーはバーストシティと同じく、どうも入り込みにくい。よくこんな作品、ハリウッド映画全盛の80年代に撮ったと思う。

ただ、ブレードランナーの世界観は好き。自分のバックパッカー時代を思い起こさせる。香港や、雨季の東南アジア。色んな人種や文化が入り乱れるダイバーシティ。記憶や感覚が蘇る。

アキラや攻殻機動隊、日本の近未来アニメの世界観、レプリカントの悲哀は押井守的? 元ネタは原作のこっちか?

自分がもしやレプリカントで、自分の物だと思っていた記憶もインプラントされていたら?、と、ふと想像したら怖くなった。

人権皆無のレプリカント。

SFってもともと苦手だけど、ちょうど舞台となる2018年の現在、現実がかつてのSF世界にかなり寄せていってると感じる。

まだ車は空飛ばないけど。あんなに精巧なアンドロイドもできてないけど。

でも、AIとか、ロボットとか、たぶん、予言の自己成就的に現実のものとなり、そしてアンドロイドに芽生える自我や感情、死生観なども、近い将来現実のものとなるんだろうなぁ、と、予感させる秀作ではあった。
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