プレコップ

自由を我等に 4K デジタル・リマスター版のプレコップのレビュー・感想・評価

3.9
【ヴェネツィア国際映画祭「楽しい映画賞」受賞作】だけあって、楽しい映画です。チャップリンに敬意を表するレネ・クレール作品。のちにチャップリンが模倣する。

どうしても「モダン・タイムス」と比較してしまうがしょうがない。工業の機械化を茶化すという点では共通しているが、その風刺スタイルが違う。とはいえ、「全自動スープ飲ませ機」まで出て来るチャップリンの方が明らかに強烈なので、こっちはちょい地味に見えてしまう。でも、こちらの回転寿司形式の食事シーンもかなり良かった。

チャップリンと違うのはミュージカル要素があること。「蓄音機」が常に登場し続けることで、そのミュージカル強度を上げている。ラスト付近はキートンのような大掛かりなセットでのコメディになっていて、見応えも十分だった。

ちなみに、あらすじでは「刑期を終えたエミール」とあるが、普通にこっちも脱獄です。
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