mementoore

カード・カウンターのmementooreのレビュー・感想・評価

カード・カウンター(2021年製作の映画)
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なんで拷問し合う「再現ドラマ」映さないの?ここでやれよ。表象不可能性云々は確かにあるのかもしれないけれど、詩を書くことは野蛮という詩によって、詩を書いてはいけないという主張が詩となってアウシュビッツを表象している。否定形によって、画面の外に押し出される運動を画面から読み取るという方法論自体が、もはや今となっては効果を持たないのではないかと思っている。
大学中退のやつを不気味なモーテルに招いて「啓蒙」を行うシーンはファイトクラブのそれを思い出したが、タイラーダーデンと比較してぬるい。大学中退のやつがあえて自分の物語をずらして通俗に流れて行かずに真正面から向き合うということが、映画の筋からするとズレることになるというのはおもしろいとおもった。
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