Kumonohate

日本大侠客のKumonohateのレビュー・感想・評価

日本大侠客(1966年製作の映画)
3.5
「日本大侠客」完了。

明治から昭和にかけて活躍した、実業家にして政治家にして近代ヤクザの祖と言われる吉田磯吉の若き日々を、鶴田浩二が演じる。監督はマキノ雅弘。後に勝新太郎を主演に迎えて制作された「玄界遊侠伝 破れかぶれ」は、セルフリメイクだけあってストーリーは酷似。そのぶん対比も明確。

どこか飄々とした雰囲気は鶴田浩二ならではの魅力。一方で、大ピンチの場面でも修羅場でも、スマート過ぎるきらいあり。もうちっとドタバタしてもいいんじゃね?なんて思ってしまうのは、勝新太郎版を観ているからか。

それはともかく、「花と龍」等でも描かれる若松という土地、八幡製鐵所という国家プロジェクトの下で繁栄し、活気と無法が表裏一体で展開してるという猥雑さに、強い魅力を感じる。
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