このレビューはネタバレを含みます
「さよならだけが人生だ」の言葉を思い出した。
過去の記憶、幻覚が織り交ぜられるところは、戻らない日々への様々な感情を感じて切なくなる。
時の流れは、自分も街も人も物も変化、消失させてしまう。その辛さ悲しみは、老いていくごとに増えていく。
でも、それを受け入れて前進することも大切だと、エンディング後の挨拶で示してくれた気がする。
現在進行形のパットは、頑固、悪ガキみたいな面も持ちつつ、常に堂々としていて気持ちいい。
ウド・キアーがジャージおじさんからどんどんカッコよくなっていく様は、生の実感と共に死を受容する姿に見えてとても印象的。それを見守る周りの人、街の人もやさしい。