オザキ

女神の継承のオザキのレビュー・感想・評価

女神の継承(2021年製作の映画)
4.2
アジアホラーの傑作

<あらすじを一言で>
タイの田舎であつく信仰される女神は「一族の女性から後継者を選ぶ」と言われる。若く美しいミンはある時を境に奇妙な行動をとり始めた…。

ここ1ヶ月で劇場ホラー4本目。こんなに傑作ぞろいな月かつてあったかな?✨

流行りの『呪詛』に続き、『女神の継承』もファウンドフッテージ映画。しかし、2作を比較すると後者の圧勝だったかに思います。以下個人的に良かった点をまとめます↓

良かった点① 怖さの盛り上げ方
今作は、比較的静かに物語がスタートし、中盤~終盤で一気に盛り上げるというスタイルのホラー。『シャイニング』や『ローズマリーの赤ちゃん』など、この手のタイプは傑作揃いですが今作も例に漏れず。丁寧に、徐々に緊張感を高めていく手法は本当に圧巻でした😆✨ 怖くない日常っぽいシーンでさえ、目を覆いたくなるゾワゾワな画が何度か挟まる。ミンの変わり様もヤバすぎ案件。

良かった点② 脚本
『呪詛』と比較した際、個人的に1番大きな違いだと思います。『呪詛』では脚本に”踊らされてる人”を見ていた感覚でした。突然変な場所へ行ったり、性格と一致しない無茶な行動で自ら呪われに行ったりと、「観客を怖がらせる」ために敷かれた脚本のレールがうっすらと見えてしまい少々冷めます。 一方、『女神の継承』では脚本の影は映りません。登場人物は全員しっかりとキャラ立ちしており、彼らの後をついて行く様にして呪いの深みへハマっていきます。まさに気づくと映画の沼にはまって抜け出せない感じ😨

良かった点③ 撮影
ファウンドフッテージ映画の醍醐味はハンドカメラ撮影。特に悪霊を探したり逃げたりするシーンなど、とてもよきです🙆‍♂️ さらに今作はドキュメンタリー調の編集を加えていて違和感もゼロでした。多少の効果音は…もう許す👌
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