このレビューはネタバレを含みます
これはバスケットボールの映画である。
…バスケットボールを魅せる映画。
そう言えるほどに、バスケのシーンが桁違いにリアル。ドリブルのつき方、シュートフォームにとどまらず、ミートやバンプコンタクトの動き、パスまでの所作すべてにおいて、ものすごいリアルさで、圧巻でした。
カット割りなどは、ほぼ原作に忠実に再現しつつも、ギャグやコメディ要素はほぼカットし、バスケシーンに集中させる。(でも、やってないわけではない笑。ギャグシーンにクローズアップしていないだけ)なので、読者が立ち止まって読んでいた部分もどんどん流れに乗せていく。
その中で、それぞれのキャラクターの背景を深く魅せ、よりストーリーに厚みをもたせる。原作で周知の部分はいい意味で流しながらも、問題児でありながら、一番背景が語られなかった宮城をメインにもってくる。そこに、さりげなく「ピアス」の物語もちょいと絡めさせて。
魚住のかつら剥きカット、武石中のフサフサ三井が短髪など、気になるシーンも多々あったが物語、映画、そしてバスケットボールの魅せ方という意味では非常に面白い作品でした。
ただ、最後の一場面だけには、やや疑問が残ってしまったのも本音。
でも、お世辞でなく、最高でした。