このレビューはネタバレを含みます
前作と同様、「自然」へ目を向けたストーリー。
そのメッセージ性は危機感のない社会への警告なのだろうか。
それでも、私レベルの被災者ですら、あのときのトラウマとも呼べるであろう感覚に映画中何度も襲われた。本当の被災者は耐えうるのだろうか。
その点で、作中の地震速報への危機感のない人々へ違和感を感じつつ、逆にこれがリアルなのかもしれないなとも思い、それが新海監督のメッセージなのか？とも。
相変わらず綺麗な風景画。
鮮明であり、リアリティを感じさせる。
だからこそ、「アニメ」をストーリー性以外で感じたくないと思ってしまう。
前作から気になってしまう登場人物の心理描写やキャラクター設定。そして、「アニメだなぁ」と思わせてしまうストーリー以外の日常の中の非現実感。
積もり積もってのラストシーン。
小さなすずめに掛ける言葉は本当にそれなのか、
小さなすずめがその言葉で救われるのか、
今作ばかりはあまりにも納得ができない一作になってしまった。
総合的には面白かったですが。
