Renton

余命10年のRentonのネタバレレビュー・内容・結末

余命10年(2022年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

途中、マツリが桜吹雪を消せなかったシーンとマツリが思い描いたifルートの未来
終盤、カズトが桜吹雪のなかにみた“有り得たはずの、どうしても欲しかったけれど叶わなかった未来”をみるシーンはつらい

最近、大活躍中の安芸高田市の石丸伸二市長も言っていたが、やはり健康体であることが最も大切で有難いものだなと、比較的健康な体に産んでくれた親と先祖代々から受け継ぐ遺伝子や運命に感謝したいと思った。

乱暴に一括りにするつもりはないが、「片方が若くして亡くなる悲恋作品」は人生を通して、本、アニメ、漫画各媒体でいくつか出会ってきていた。
中でも思春期真っ只中のときに出会った作品として

本は『美丘』
アニメは『CLANNAD ~after story~』18、19話
『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』7、10話(恋ではないが究極の家族愛ということで
漫画だとプロットは多少異なるが『NARUTO』の波の国編、再不斬と白
『金色のガッシュベル‼︎』のナゾナゾ博士とキッドの別れ、ミコルオ•マ・ゼガルガ
『最終兵器彼女』」のアケミの最期のシーン等

が各媒体における人生の中で最も心を貫かれ、文字通り止めどなく涙を流した最終結論と言える作品群である。


脱線したので、『余命10年』の話に戻る。
本作は2時間という短い映画の時間的制約の中でしっかりと出逢い、接近、暗転、結末の起承転結を描き、自然な泣きどころも散りばめている。
家族や友人の最低限の存在感や、特に小松菜奈や黒木華の表情で魅せる演技も素晴らしいと思った。
RADWIMPSの挿入歌もとてもよく雰囲気にマッチしてて物語に巻き込まれる
が、こんな批評的目線で観てしまっている時点で、あの頃の純粋に物語に入り込み、枯れるほどの涙を流す没入体験とは程遠い。
今でもNARUTOやガッシュベルやヴァイオレットエヴァーガーデンみてめちゃくちゃ泣けるのでバイブス次第な気もするから、今度観る機会があったら泣くスタンスで観たい。


遅ればせながら原作者、小坂 流加様のご冥福をお祈り致します。
Renton

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