リリー・フランキーさんの主演映画「その日、カレーライスができるまで」と同時上映されている伊藤沙莉さんとお笑いコンビ・ラバーガールの大水洋介さんがダブル主演した本作は、両作品共に齊藤工さんが企画プロデュースし、清水康彦が監督を務めている。
前者はリリー・フランキーさんによる一人芝居だが、こちらの短編映画は伊藤さんと大水さんの二人芝居で展開していく。
両作品とも自宅内というワンシチュエーションでドラマが繰り広げられていて、本作の場合はシチュエーション・コメディと言えると思う。
元々本作は2020年、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言下、齊藤工さんが清水康彦さんらと共に始動したリモート映画制作プロジェクト「TOKYO TELEWORK FILM」の第3弾作品として、清水康彦さんが監督・脚本・編集を務め、伊藤さんと大水さんが演じるリモート画面で繋がった兄妹2人の会話のみで構成されている意欲的な映画。
キャラクター設定としては、コロナ禍でアルバイトをクビになったばかりの妹と長らく引きこもり生活を送る兄との、今の世情を反映した会話が時にブラックユーモアを交えながらぐだぐだと繰り広げられていく。
伊藤沙莉さんの実兄はお笑いコンビ「オズワルド」のツッコミ・伊藤俊介さんで、先日、第42回ABCお笑いグランプリで優勝したので、ご存知の方も多いかと思う。
この短編での遣り取りを観ていると、実際の伊藤家の兄妹喧嘩もこんな感じなのかと想像してしまいます。
