このレビューはネタバレを含みます
普段はあまり気にせずあたりまえの空気のようにしか見ていないレフェリーですが、どんなスポーツにも欠かせない、なおかつ絶対的な権力者であることをこの作品は再認識させてくれます。
そんな権力者もやはり一人の人間として普通に悩み葛藤しながら、しかし一瞬でジャッジしなければならない。
そして何よりその毅然とした姿に、心を奪われます。
試合が終わってすぐの選手との会話には、お互いのリスペクトを感じます。
しかし、この作品の肝はラストの父親との車中での会話でしょう。試合中の権力者とは違う、一人の普通の人間に戻る、そのギャップがあと味の良さとして残ります。