Zottyan

キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールドのZottyanのネタバレレビュー・内容・結末

3.6

このレビューはネタバレを含みます

ファミレスで食べる家系ラーメンみたいな映画。味の再現はできてるけど大雑把だな〜!って感じ

キャラクターと設定の組み合わせ方はすごいよかったと思う。エンドゲーム以前のノリをうまく再現できていた。
逆に言うと、そこ以外はすごく大味。ショットは甘いし、アクションの構成に面白みはないし、何よりポリティカルフィクションの組み方がジャリ番かよってくらい雑。
なんで大統領が直接戦場へ出向くんだよ。かと思えば尾崎首相は普通に官邸に居座ってるし。リアリティラインの引き方が変すぎる。

これは最近のMCUに共通して言えることだけど、脚本のコミック化が著しいように感じる。起こるべきイベントがテンプレ化されすぎているうえ、機械的につなぎ合わされているがためシナリオが一つの流れになっておらず、場面場面が断片的に感じる。連載形式のストーリー進行のようで、しかも場面一個一個でリアリティラインの引き方が場当たり的に変わっていくため、集中力が保たない。これは総合的に加点気味だったデッドプール&ウルヴァリンにも感じた。
それをコミック的で良いと評価する向きもあると思うけど、このシリーズはあくまでマーベル『シネマティック』ユニバースなんだからちゃんと映画らしい口当たりに直してほしい。似たようなことをやっていて、しかしきちんと一本の映画として傑作に仕上がっていたウィンターソルジャーがなまじ連想されるため殊更そう感じる。

とは言いつつ、映画としては赤点だがマーベル作品としては歓迎できる作品にはなっていたと思う。ヒーローのアイデンティティが軸になっているから素直にキャラクターコンテンツとして消費できるし。
今度はできるだけ早く、また帰ってきて欲しい。
Zottyan

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