ただひたすらに怖かったしグロ耐性がないので拷問シーンは何度も目を瞑ってしまった。でも怖かった、だけでは終わらない印象に残る作品だった。
猟奇的殺人鬼・榛村の行動ももちろん怖かったが、なにより榛村という人間が恐ろしかった。光が宿っていない目と、この為にホワイトニングしたという真っ白な歯がその怖さを引き立てていた。他の人が榛村を演じてもここまで感じなかったかもしれない。阿部サダヲさんだからこそできたキャラクターなのではと思った。
岡田健史くんが演じた雅也は、どこにでもいる大学生、という感じが良かった。特に夢や希望もなく、とりあえずで生きているような人間が、榛村について調べるという目的を与えられて生き生きとしていた気がする。彼の初主演（ダブル主演だが）として、とても印象深く色濃い作品になったと思う。
それにしてもPG12でここまで見せて大丈夫…？と不安になるくらいには怖かったのだが、私が慣れていないだけでこれくらいが普通なのだろうか？
