ある男のぺーのレビュー・感想・評価

映画 ある男(2022)日本/121分
監督 石川慶
脚本 向井康介
主演 妻夫木聡 安藤サクラ 窪田正孝
原作 平野啓一郎

ほほう、そういう作品だったか。
面白かった。
他人の人生を名乗ることで過去から逃れようとする男達が描かれていた。
在日朝鮮人の城戸、死刑囚の父親と顔が似ているトラウマを持ち名前を変えまくる原誠、そして原誠が谷崎という人生を乗っ取り巡り会った結婚をした里枝。
あらゆる人の想いが深かった。
里枝の息子がひたすら可哀想で自分がこんな目にあうと嫌だった。
気になる点としては、谷崎と誠の関係である、ボクシング時代に曾根崎になった誠とか、少し分かりにくかった。
特にラストで城戸が相手を騙すことを快感と得てしまい、あの温泉施設のおっさんの弟だと初対面の相手に騙していたが、在日朝鮮人であることを恐れ、妻の浮気を知り、度重なる不安がジワジワと追ってきたことで、危険な行為に身を寄せようと起きた事なのではないかと思う。
結局、誰も何か隠して生きている。