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幻滅のcharoのレビュー・感想・評価

幻滅(2021年製作の映画)
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騙し騙されの連続。まさに幻滅だった。


社交界ものって、少し畏まった印象があったけど、
今作は語り手と共に、物語が進んでいくので、
とても分かりやすく、スッと世界観に入り込めた。


噂はすぐに広まり、それに反発する人の間で、
“論争“が生まれる。新聞社はそこを狙い、
事実を捻じ曲げて“世間体“を作り出す…


何が現実で何が嘘か、そんなことどうでもよくて、
人々もまた同じように見たいものしか見ようとしない。
舞台は19世紀パリだけど、SNSが普及した
現代でも同じようなことが言える気がする…


素朴な詩人が社会の闇に飲み込まれていく姿が辛い。
富、名声、地位、権力に支配されず生きていきたいな。


それにしても最初と最後の主人公の豹変ぶりがすごく、
バンジャマン・ヴォワザン、グザヴィエ・ドラン、
出演者のみなさま、本当に圧巻の演技でした。
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