YoshiMia

幻滅のYoshiMiaのレビュー・感想・評価

幻滅(2021年製作の映画)
3.9
“ペンは彼の手を離れ
ひとり紙の上を走っていた”

19世紀前半
詩人になることを夢見た郊外に住む、少年リュシアンは
貴族の人妻に認められたことをきっかけにパリに移り住むが、欲にまみれた世界に身を投じてしまい…というお話



ヨーロッパの貴族やら階級社会の話はニガテ意識があるんだけどスッと世界観に入り込めたのはきっと
現代でも頻発してる、凄くリアリティのある話だったからだ
時代背景が違うだけで、なんだよ今と全然変わんないじゃん、と。


見出しのインパクトを与えるために
強い言葉を使って、面白くする為ならフェイクニュースだってでっち上げ。
真実か嘘かなんて関係ないんだよ
売れた部数(アクセス数)こそが彼らにとっての”真実”

世論を味方につけて、叩かれた人の人生が転落しようがお構いなしなマスゴミの裏側を描いた一本だった
まぁ、それも仕事だからね。
家族を食べさせてるんだもん、立派なのかも。


文学を愛した男だなんてそこから一番遠い存在に感じるのに落ちぶれていったのは、野心が邪魔をさせたのか

ドランがいい役でなんか憎めなくて可愛かった
YoshiMia

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