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ロスト・ドーターのbibooのネタバレレビュー・内容・結末

ロスト・ドーター(2021年製作の映画)
3.4

このレビューはネタバレを含みます

この主人公リダがもし男性だったら”普通”に見えると思う。女性であり母というラベルがついているだけで、かなり人間として欠落しているかのような酷い人間であるかのように見えてる人が少なくないはずだと思う。私は母親の気持ちがまだわからないから、リダの娘たち側の気持ちになってなんだかいたたまれなくなってしまった。私も「ママ、起きて!」ってしつこく言うようなまあまあうるさいタイプの子供だったから。なんか疲弊させて押し潰させてた要因の一つに自分がなってたんではと反省してしまった。リダは役割とうまく折り合いつけたり助けを求めたりすることが簡単にできなかったタイプだったのではと思う。だから娘たちが5歳と7歳の頃に耐えきれず爆発して突然役割を手放した。そんな自分を重ねて、エレーナに忠告と同情に見える八つ当たりをしてしまったのかななんて推測した。人間を育てるって並大抵なことじゃないし、育てるのも人間だから向き不向きがあるし、子供が生まれたからといって自然と親になれる人もいれば上手くなれない人だっている。人それぞれ違うんだから。一度きりの自分だけの人生だから、自分のキャリアも大事にしたい人だっているし、家庭とバランス取れない人だっているだろうし。リダのことは簡単に否定できない。

うーん、役割ってつらい。
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