いはん

パワー・オブ・ザ・ドッグのいはんのレビュー・感想・評価

パワー・オブ・ザ・ドッグ(2021年製作の映画)
4.0
ベネディックカンバーバッチ、これは久しぶりの満点演技なのではないでしょうか。乱暴で強いカウボーイであるフィルも本当はそのうちに弱く脆い一面を持つ。そのあまりにも繊細な心を守るために、わざと乱暴に振る舞っているのではないかとさえ思えてくる。

映画を観ている間、絶えずゾワゾワという感覚が全身を襲う。計算尽くされた空間、魅せ方、そして不気味なほどに人々の不安を煽り立てる音楽。正直、女の監督さんであることに驚きを隠せませんでした。でも、女性監督であったからこそこうまでフィルの二面性が観る人の前に曝け出されたのかもしれない。
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